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第三講座の報告

豪華講師陣による雲蝶ガイド養成講座                
テーマ   石 川 雲 蝶
ひ と・わ ざ・そ の 時 代


日時  平成27年12月12日(土)午後2時~4時            
会場  三条市総合福祉センター 
前日までの荒れた空がうそのように晴れ上がり、それに誘われるように多くの方々に足を運んでいただきました。                
           
講座「石川雲蝶-彫刻と素材・技術について  現代彫刻からみた石川雲蝶」                             
長岡造形大学准教授      
小林 花子 氏       

古代ギリシャの彫刻が神話に、中世西欧がキリスト教の宗教表現に題をとり、そこからの解放がルネサンスという形で発展してきたこと。北欧の宗教彫刻が木材を素材とする装飾であることを紹介されました。  近現代では木材を素材としながら多様な表現がされてきている。そんな中から現代の石川雲蝶が生まれつつあるとして富山から入学して来た学生さんが現在井波で木彫り職人として活躍していることを紹介されました。雲蝶について本成寺での赤牛を鑑賞した際、その素材の性質を活かした素晴らしい作品、裏まで決して手を抜くことなくここまでやるかというほどていねいに彫りあげられていたことを挙げられました。                        職人を支えた道具として三条、与板の刃物の紹介、大工さんからいただ道具のうち鑿について、使い込み、手になじんだ刃物の持つ美しさを見せていること。        素材として雲蝶がよく用いた欅、欅は彫った時の艶、木目の美しさ、色や粘りがあり、江戸後半に多く用いられた。学生たちにも雲蝶をよく話します。地元に作品が多くあることでより親近感がわき、地元愛にも及ぶ。職人を支えた素材や道具はしっかり語り、伝えていきたいと結ばれました。         雲蝶は素材の性質を読んでいたのかとの質問に 反りなど見込んでいた。その裏に素晴らしい木材師がいたのでしょう。と丁寧にお答えいただきました

講座 「近世寺社建築と石川雲蝶」   
長岡造形大学教授 平山 育男 氏   

社寺建築では古代において基本的に建築装飾はなく、彩色画が中心でした。仏教伝来とともに建築様式が輸入され、それまでの様式「和様」を一変させます。                    中世に入り仏教も庶民を対象にした宗派が現われて建築も多様になり、「大仏様」で生まれた“木鼻”に「禅宗様」で“渦紋”が加わり建築彫刻が始まりました。         江戸時代に入り、木鼻にいろいろ変化が加わり、竜、像、獏そして獅子、鳳凰、麒麟、亀など後期に向い一気に花開きます。             そのなかで雲蝶は定番とする獅子や獏などはもちろん伝説や架空のもの、地域独自のものを彫ることができました。それは彫刻の基本である平彫り、浮き彫り、丸彫に加え西福寺の襖絵にあるように“絵”にも卓越した腕を発揮しています。“絵”を描くことが“形”を創造するための最も基本になること、絵がしっかりと描けることで立体をきちんと構想できたこと強調されて終わりました。                           平山先生の講座の最初で「みなさん一人々々に質問しながら進めます。」と、つづいて “ひらやまいくお”三人(平山育男、平山征夫、平山郁夫)を紹介しながらご自分を語られ、緊張と笑いを織り交ぜたアッという間の一時間でした。鴟尾は建築装飾では?獅子の親子を縦に彫刻するのは?との質問に答えられ、付言して欅は大きな部材が取れ、木目がきれいなため彩色の必要がなかったことを教えていただきました。(なお、チラシ等の表題では「寺社」となっているが、先生のお話では「社寺」とおっしゃっていた、その「寺」と「社」の順番の違いについて会場から質問がありました。それに対し、江戸期は「寺社」(寺社奉行等の官職名もあり)、江戸以前は「社寺」と建築史の世界では言い慣わされているが、古代から話をし、途中で言い分けると煩瑣なので「社寺」だけで通したとのお答えがありました。本稿でも表題と平山先生のお話の部分で違ったままにしております。)
                                          
第 四 講座 の ご案内                
日時 2016年1月23日(土) 午後2時から4時                  
会場 三条市総合福祉センター 2階会議室                          

第一部「越後のミケランジェロとは何者か」新潟大教育学部准教授 田中咲子氏 (ポスター、チラシでは「交渉中」となっておりましたが、田中先生に講義していただけることになりました)
雲蝶は“越後のミケランジェロ”と言われます。われわれもそう説明し、説明された方もそれでなんとなくわかったような気になります。しかし、そもそもミケランジェロとはどのような芸術家なのか? 実はわれわれそんなに知らないのではないでしょうか。知っているのは西洋の有名な芸術家ということくらいで、代表作のいくつかを思い浮かべられる人はどのくらいおられるでしょうか。まずは、ミケランジェロという芸術家がどういう芸術家だったのか、基本的なことを知っておく必要があります。新潟大学で西洋美術史を研究されている田中咲子先生にミケランジェロについて講義していただきます。
第二部「世界の宗教建築に見る装飾美術」新潟大学教育学部准教授 田中咲子氏 
雲蝶彫刻は寺社の装飾彫刻です。前回第三講座第二部で、長岡造形大教授平山育男先生に、日本の建築史における寺社装飾彫刻の流れと、その中における雲蝶芸術について講義していただきました。今回は、世界の宗教建築における装飾美術について西洋美術史の田中先生にお話いただきます。
今回の二つの講座は世界的な、また、普遍的な視野で雲蝶を捉える特色ある講座です。雲蝶の素晴らしさを世界の人に知ってもらうためには、われわれ自身、世界的な視野で雲蝶を見るための基礎素養が必要です。文化、芸術、美術についての教養の水準アップを目指します。
第四講座からでも参加は自由です。どなたでもどうぞ

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